雑談はリトマス試験紙。『THE21』2016年5月号で執筆

61r0VJzWUxL._SX371_BO1,204,203,200_

こんにちは、杉山です。
PHP研究所『THE21』2016年5月号で、
特集「できる人の雑談力」のうち
●「ビジネスマンにとって雑談力こそ最強の武器だ」(明治大学教授・齋藤孝さん)
●「3つの趣味と情報提供で一目置かれる雑談を」(ブレークスルーパートナーズ・赤羽雄二さん)
の構成を担当しました。

はっとしたのは、齋藤先生の「雑談はビジネスマンのリトマス試験紙だ」という言葉。
実は、初対面の時に雑談をするのは、単に場を和ませるだけでなく、
その反応によって、相手が本当に信用できる人かチェックするため。
だから、気を抜いてはいけない・・というわけです。

いやはや、先日、東洋経済オンラインで、
「ランチのふるまいで人間性が判断されている」といった記事を書きましたが、
http://toyokeizai.net/articles/-/111877
自分の人間性は、いつどこで判断されているか分かりませんね。

私が担当した記事以外にも、雑談に関するさまざまな記事があります。
とくに雑談に苦手意識を持っている人は、ぜひご一読ください!


カール教授のビジネス集中講義『金融&ファイナンス』編集協力しました

こんにちは、杉山です。

ビジネス・ブレーク・スルー大学大学院教授の平野敦士カール氏が
難しいことをやさしく語る「カール教授のビジネス集中講義」シリーズ。
その第4弾にあたる『金融&ファイナンス』の編集協力をしました。

「そもそもお金とは?」「日銀とは?」といった金融の超基本から、
財務諸表や分析指標、企業価値評価、金融工学、フィンテックまで、
金融とファイナンスに関する幅広い知識が1冊で学べるお得な本です。

4月に発売され、amazonで好調に売れているようです。

金融&ファイナンスに関してはよくわからないけど知りたい、
という方は、ぜひ一家に一冊、常備していただきたい一冊です。


【路地裏の仕事術】入浴中に知識・情報をインプットするためのブルートゥース(Bluetooth)防水スピーカー活用術、のはずでしたが…

近頃、4歳娘と1歳息子の育児で、てんてこまいの杉山です。
今年から、1歳児も保育園に入園。妻の復職も重なったことで、時間の余裕がまるでなくなってきました。

どこもそうだと思いますが、うちの4歳児も、マイペース。
とくに、風呂に入れると、「服脱がない!」「頭洗わない!」とギャースカ騒ぎ出したり、風呂の床を熱心に洗い出したり、蛇口からお湯を出していつまでも触っていたり、浴槽のヘリから何度も飛び込んでみたりと、体を洗うスキを与えてくれません。

気が付くと、夜10~11時に。寝かしつけてから仕事しようと思っても、疲れ果てて、気がつけば朝……、ということが日常茶飯事です。やむなく早起きで対応してますが、それでも〆切に間に合わないことも……。

仕事が立て込むと、子どものマイペースっぷりにイライラしてきます。しかし、それで入浴を急かすのは、親のエゴ。うーん、のびのび入浴させつつ、仕事も片付く妙手はないものか?

そう考えていた時に舞い込んだのが、メンタリストのDaiGoさんの取材でした。
DaiGoさんは、「生きているうちに、どれだけ知識を詰め込めるか」というライフワークに挑んでいるそうで、入浴中にも防水ブルートゥースヘッドホンで、オーディオブックを聞いていると聞きました(ちなみに、この記事は『月刊BIGtomorrow』2016年5月号に載っています)。

そうか、音声を聞くという手があったか。取材を録音したテープや、読まなければいけない資料本をオーディオブックで探して聞けば、風呂の時間を有効活用できます。遅まきながら、昨年iPadを買ったので、防水のブルートゥーススピーカーを買って、連携すれば、自在に音声が聞けるはず!

というわけで、秋葉原のヨドバシカメラに、スピーカーを買いにいきました。

あまりお金をかけたくないなと思って探したところ、センチュリーの「Wormee(ワーミィ)」という商品が、2000円台で見つかりました。

nwt160412-1

決め手になったのは、コンパクトなことと、吸盤があること。うちの浴室にはひっかけるところがなかったのですが、これなら壁にくっつけられます。

早速家に帰って試してみました。おおっ、ちゃんとくっついてくれました。
nwt160412-2
……と思ったら、位置によっては、たま~に、水滴でズズズっと下がってくることも。でも、鏡などの枠にひっかければ、ずり下がってくることはありませんでした。これなら使えそうです。

防水性能に関しても、スイッチ類をフタして守る仕様なので、フタを開けていなければ、水が入ることはありませんでした。
nwt160412-3

iPadとWormeeをブルートゥースで接続して、いよいよ、使ってみました!

私が一番気になるのは音質というより、音量でした。
それなりの音が出ないと、風呂場じゃ使えませんからね。
試しにYoutubeで音楽を流してみると……ん? あまり音が大きくないな……。
そう一瞬焦ったのですが、これは早とちり。スピーカーの音量だけでなく、iPadの音量も上げないと、大きな音は出ないんですね。iPadをいじったら、音が大きくなりましたよ。音質も悪くはありません。

さらに、このスピーカー、下のように本体を伸ばすと、重低音が響き渡るそうですが、
nwt160412-4
正直、違いはよくわかりませんでした。ま、2000円台でそこまで求めちゃバチがあたるか。

総合評価としては、実戦装備できそう。うん、合格でしょう!

これを機に、どんな種類の音声が聞けるか、模索しました。
自分が取材したテープは、MP3に落として、Dropboxに入れれば、聞くことが可能。さらに、「Cloud Beats」(http://www.cloudbeatsapp.com/)というアプリを使ったら、倍速などで聞けるようになりました。これなら、入浴中に1時間の取材のテープを聴き終えてしまうかも?

また、オーディオブックサイトの「FeBe!」(https://www.febe.jp/)で、オーディオブックを探してみました。
スクリーンショット 2016-04-11 18.12.53

「FeBe!」は1万5000冊の蔵書がある日本最大の配信サイト。
今度取材する方の本はなかったのですが、勉強したいビジネスパーソンの利用者が多いようで、ビジネススキル系の本は充実していました。
とりあえず、今回は、かねてから興味があった池上彰氏と佐藤優氏の対談本『新・戦争論』をダウンロード。本を聞く、という体験はほとんどしたことがなかったのですが、そこそこ頭に入ってきますね。音声も聞きやすく、これまた、効率よく知識を得るための強い武器になってくれそうです! 娘もこれで言葉を覚えてくれちゃったりして。

その他、「radiko」でラジオを聞いたり、youtubeで音楽を聞いたり、といろいろなことが楽しめそうです。

あとは、4歳娘を風呂に入れながら、聞くだけ! 

と勇んで、スピーカーなどのセッティングをしていると、4歳娘がダダをこねて、なかなか服を脱ごうとしません。なだめすかしても、まるで動きません。なんだい、せっかくいろいろ用意したっていうのに~っ! 

しびれを切らした私、思わずこんなことを言ってしまいました。
「お風呂に入ったら、アイカツの音楽が聞けるよ!」

アイカツとは、娘がハマりまくっている、子供向けのアイドル成長物語アニメです。
その挿入歌を聞かせてあげれば、風呂に入ってくれるととっさに思ったのですね。
案の定、目を輝かせて、「うん! 入る」と4歳娘。
アイカツの音楽を風呂中に響き渡らせると、大喜びでした。
うんうん、良かった……あれ、本当に良かったんだろうか? 

その心配は当たりました。以来、娘をお風呂に入れようとするたびに、
「アイカツの歌聞きたい」と言われるようになってしまったのです。
そうしないと、泣き叫んだりスネたりするので、流さないわけにはいきません。

結局、娘と風呂に入るたびに、アイドルアニメの曲を流すはめに。
仕事をしつつ、娘に言葉のシャワーを浴びてもらうつもりだったのが、
逆に私が、アイカツ音楽のシャワーを浴びせられることになりました。

結果、『アイカツ』のことは前から知っていましたが、日々の洗脳を受け、私までハマってしまう始末。3月に完結し、4月からはまったく違う舞台で新シリーズが始まったので、旧作のメンバーが見られなくなってしまいました。ああ、あかりちゃんと会えないなんて、オジサンさびしいわん。
nwt160412-5
残念ながら、私はキモいオヤジになってしまいましたが、それはさておいても、防水ブルートゥーススピーカーはなかなか使い勝手が良いです。ただし、子どもと風呂に入るときには、くれぐれも「アニメの音楽が聞けるよ!」などとエサに使わぬように!


新入社員がランチのときにやってはいけないこと。「東洋経済オンライン」で執筆

こんにちは。上座に座るのが苦手な、下っ端体質の杉山です。

そんな体質を生かして、東洋経済オンラインで、以下の新入社員向け記事を執筆しました。
http://toyokeizai.net/articles/-/111877

テーマは、「新入社員がランチのときにやってはいけないこと」。

つまらないことではありますが、実際、こういうところって見られていると思うんですよね。
ネットの反応を見ると、「こんなのできない人いるのか?」なんて意見も多々ありましたが、
実体験ではけっこういるかと…。

私自身、だいぶ大人になってから、ビールのラベルを見せずに注いでいたら、
「おまえ、ラベルは見せろよ」と叱られたことのあるクチなのですが。

マナーを再確認したい人はもちろん、マナーを知り尽くした人も、「ああ、いるよね、こういう人」と楽しんでいただけたら幸いです。


【路地裏の仕事術】インタビューにおける、ICレコーダーの使い方(というより、出し方)

ライター・編集者として仕事するカデナクリエイトの面々が、些細な仕事術を、ひっそりと路地裏に向かってつぶやくように公開する『路地裏の仕事術』のコーナー。

今回は私、箱田が「取材時にICレコーダーを出すタイミング」について、お伝えするわけですが、分かります。

「は? そんなタイミング、どうでもよくね?」と思われる方がいることを。

しかし、違うのです。

ほとんどのライターは、インタビューの記録用にICレコーダーを使います。もちろんノートもとりますが、適切な質問をしながら、適切なあいづちを打って、そのうえで相手の話した言葉をすべて書くのは、けっこうたいへん。だから、くまなくインタビューの音声をひろってくれるICレコーダーは外せない相棒なわけです。

ところが、このICレコーダーが、すこし曲者。

なぜなら、取材において最も大切なことの一つが「取材相手にいかにリラックスして話してもらえるか」だからです。

言うまでもなく、取材相手が緊張したり、身構えたりしていたら、聞きたい話を引き出すのは苦労します。可能なら、初対面だったとしても、フレンドリーかつお気軽にいろいろ話してもらいたい。

だからして、インタビュー開始と同時に、いきなり核心に迫るなんてことはありません。雑談からインサートして、こちらと相手の雰囲気を和ませ、少しでも距離を縮めておくのが取材の定番。スポーツでいうウォーミングアップ。音楽でいうチューニングみたいなもので互いの呼吸を整えてから、インタビューをはじめるのが、ある種の“型“です。

ところが。雑談で雰囲気も和み、さあ、いよいよ! というときに、ICレコーダーを相手に近づけてスイッチオン、そこで「ピッ!」なんて、いきおいよくスイッチ音がした途端、取材相手の緊張のスイッチもオンすることがままあるわけです。

「(録音されるなら)おかしなことを言ってはダメだ」「(録音されるなら)いいことを言わねば」という心理がはたらくのでしょうか。結果、じわりとどこか身構えた会話に終始して、あまりよいインタビューにならなかった…なんてことがありえます。

ようするに、「いかに取材対象にICレコーダーでの録音を気にさせず、スイッチを入れるか」という、極めてミニマムなスキルは、私たちライターにとって不可欠な所作、というわけです。
わけです、よね?
本当でしょうか?
不安にもなってきました。

まあ、正攻法はこれでしょう。

先述通りの雑談を終え、ウォーミングアップが済んだ辺りで、取材趣旨の説明。そのうえで……。

録音いいですか?
「お話、録音させていただいてよろしいですか?」と聞きながら…。

スイッチオン
取り出したレコーダーをスイッチオン。

正直、別段、問題なくすすむときも多いのですが、正面突破だけに身構えられることもやっぱりあるのです。「うお、ここから本番か」と仕切り直し感が強すぎるからでしょう。

なので、私がよく使うのは、こんな手です。

がさごそ
「あははは…」と、どうでもいい雑談で入りながら。

あ、いいですか
「さりげなく」すっとICレコーダーを差し出して、

スイッチオン
それが何かも言わずに「あ、いいですか?」とスイッチオン。

まずこれが録音する機械だとか声高に言わないところがポイントであると同時に、ささやくように言うのがポイントでしょうか。「あ、(ココ座って)いいですか?」と、まるで混みあった電車で空いたシートに座ろうとするときのように、発声したのかしないのかくらいの声量で「あ、(これ録音して)いいですか?」といく、江戸しぐさ。このさりげなさによって、いくらかは、あからさまなスイッチオン感をごまかせる気がしていてなりません。

もう一つ、僕がたまにやるのがコレです。

「あははは…」と、どうでもいい雑談をしながら、かけていたメガネや腕時計を名刺入れの横に置きつつ、ICレコーダーもさりげなく並べて、これまたさりげなく「じゃあ、よろしくおねがいしますー」と言いながら……。

山積み
スイッチオン。

これには二つの効果があります。

まずはメガネや時計などの装飾品をとることで、「僕はリラックスしてのぞみますよ」という意思を相手に伝える効果を狙っています。そのうえで、いろんな道具を並べてしまうと、相対的にICレコーダーの存在感が薄れるというのが最も大きな狙い。結果として「なんか目の前にふかしぎな道具の山ができあがっているから、ICレコーダーくらい、まあ、いっか」と思わせられる、気がするわけです。

ただし、この山積みスタイルの弱点は、撮影込みの取材の場合、よくカメラマンさんに「あ、すいません。これどかせてもらっていいですか?」と言われがちなことです。邪魔だから。

そんなわけで、すいません。

結局のところ、実は、未だICレコーダーを出すタイミングの“正解”が見えてないのですが、いずれにしても、ICレコーダーはさりげなく、意識されずに出す、ということを、むしろ意識していただけるとスムーズなインタビューに滑り込めるのではないかなという感じで、そろそろ本稿はスイッチオフとさせていただきます。