先日、「テレビやピアノ、車などを思い切り壊せるサービスが、アメリカでウケている」という記事を、ネットで見つけました。
これは、アメリカ・ニュージャージーにオフィスを構える「Destruction Company」のサービス。
「破壊会社」って。そのものズバリですが、すごいネーミングですね。
このサービスの会員になると、同社が用意した場所で、
ギターやソファ、陶器、テレビ、ピアノなど、希望した物を自由に壊せるとか。
野球のバットや斧、チェーンソーなど、得物もいろいろと取り揃えているそうです。
このビジネスの発案者は、共同創業者のAhmet Civelekさん。
聞けば、Civelekさんはアーティストで、お皿やバイクなどを破壊する映像作品をつくっていたそうです。その作品を、彼の個人ホームページで見ることができました。Videoというコーナーがあるんですが、そこにあるのは、モノを壊す映像ばかり。諸行無常を表現したいのか、近代文明への反抗なのか、抑圧の解放なのか、はっきりとした意図は分かりませんが、モノを壊すことに相当なこだわりがあることはよく伝わってきます。
それがどうしてビジネスにつながったかというと、きっかけは、「自分の作品を観客が壊す」というイベントをしたこと。このイベントが大盛況だったことから、「この体験を、私の作品を見に来てくれる人以外にも、味わってほしい!」とビジネス化したそうです。
破壊料(?)は商品によって異なりますが、陶器の皿セットが約4万円、テレビが約6万円、ソファが約16万円、とどれもそれなりの値段。
それでも、証券会社などに勤めるウォール街の高給取りに人気だそうです。
莫大なお金を動かす仕事をしていると、何十万円も使って、物でもぶっ壊したくなるほどのストレスがたまるのでしょうか……。高給取りも楽じゃないですね。
ちなみに、今回、この会社を取材したきっかけは、『月刊BIGtomorrrow』の一企画で取り上げたこと。このような話が他にも登場しますので、7月25日に発売されるので、よかったら、『BIG~』も見てみてください。