月別アーカイブ: 2010年11月

第10回 『ポッドキャスト』で英語学習 ~世界のニュース編~

「楽天やユニクロが、社内公用語を英語に!」。
そんなニュースに「黙っちゃいられない」と立ち上がった、弊社・カデナクリエイト。今年9月から、週1回、英会話教室が始まりました。
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オフィスにネイティブの英語講師を招き、習得に励んでおります。

ま、仕事で英語を使う場面は、あんまり、というか、ほとんどないんですが。

それにしても…、自分の英語力が予想以上に低いことに愕然としました。先日の海外旅行で十分認識したつもりでしたが(第8回参照)、改めて傷口に塩を塗られた感じ。
講師の先生は、簡単な単語で、かなりゆっくり話してくれているのに、全然聞き取れません。恥ずかしい話、「Today We are going to learn about KATAKANA words.」が聞き取れませんでしたから…。少しでもヒアリング能力を鍛えねば!

ヒアリング能力を上達させる手はいろいろあると思いますが、僕は、「PODCAST(ポッドキャスト)を利用し、iPodで英語ニュースを聞く」ことにしました。
理由は、得意の受け売りで、先日取材したグーグル日本法人の村上名誉会長が、「ヒアリング能力を鍛えるには、とにかく量! ナチュラルスピードの英語を聞きまくりなさい!」とおっしゃっていたから。英語ニュースなら、時事問題のチェックもできて、一石二鳥な気もします。
毎朝、自宅のPCでダウンロードして、往復1時間の通勤電車で聞く。300日続ければ、年間300時間の学習が――。なんて効率的な。うまくいけば、杉山システムの歴史の1ページに刻まれることでしょう。

さて、日本版のiTunes storeを見ると、さまざまな英語ニュースのポッドキャストがあります。どれがいいのか見当がつかないので、片っ端から試しました。

最初に試したのは、イギリス・BBCのポッドキャストです。
iTunes storeだけだと、何があるか調べにくいので、BBCのホームページを見てみると、番組数が278もありました。「週刊マンチェスターユナイテッド」(http://www.bbc.co.uk/podcasts/series/manutd)なんて一つのサッカーチームに特化したものもあります。
とりあえず、世界のさまざまなニュースを取り上げる(らしき)「Newspod」「Global News」と、世界のビジネスニュース(らしき)「World Business News」「Business Weekly」の4つをダウンロード。
しかし…、正直なところ、僕の英語力で、海外のニュースを耳だけで聞くのは時期尚早過ぎました。iPod上でニュースの見出し一覧は見られるので、何を話すかは聞く前に分かるのですが、それでも太刀打ちできません。

そこで目を付けたのが、動画付きのビデオポッドキャストのニュースです。ニュース映像があれば、少しはヒアリングの足しになるのでは、と。
まず、アメリカ3大ネットワーク(ABC・NBC・CBS)が、いずれも似たようなニュース番組のビデオポッドキャストを配信していました。

「NBC NIGHTLY NEWS」
(http://www.msnbc.msn.com/id/3032619/)
「ABC World news」
(http://abcnews.go.com/Technology/Podcasting/)
「CBS Evening News」
(http://www.cbsnews.com/stories/2007/01/29/podcast_eveningnews/main2407226.shtml?tag=contentMain;contentBody)

どれも夜のニュース番組で、1回20分強。最新の時事ニュースや特集コーナーが見られます。
3つを見比べ、最も気に入ったのは、「CBS~」。この女性キャスターが一番聞きやすい、てか美人でした。が、なぜかCBSは僕のiPod nanoでは同期できず…。
また「ABC~」は、やたらダウンロードに時間がかかることが判明。それもそのはず、サイズはNBCの2倍、CBSの4倍の200MBでした。自宅のPCは3年前に買ったXP。しかも、回線は1メガADSL。200MBは厳しいなぁ。
結果、渋いキャスターの「NBC~」に決定。

が、NBCだけというのもつまらないので、その他のビデオポッドキャストも試してみました。以下、レビューです。

「CNN Student NEWS」
(http://edition.cnn.com/services/podcasting/)
中学、高校の先生が教材として使うことを想定しているようです。毎日、1つのニュース(10分程度)が配信されます。確かに学生向けだけあって、聞きやすいか?

「NYT’s Business」
(http://itunes.apple.com/jp/podcast/nyts-business-video/id323244169)
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我がNewWorkTimesが勝手にライバル視しているNewYorkTimesのポッドキャスト。いくつかあるうち、「Business」をチョイス。アメリカの石原良純が商品紹介をしていました。いつも登場するわけではないようです。

「ABC Nightline」
(http://abcnews.go.com/Technology/Podcasting/)
前述のABCの別コンテンツ。ニュースの特集コーナー1つ(10分程度)を配信。最新のものでは、「グルテンフリー食品はヘルシーか?」という特集をしてました。さらっと見れて、なかなか面白いです。

Euro news「no comment」
(http://www.euronews.net/services/podcast/)
EU地域の英語版ビデオポッドキャストは数が少ない模様。ようやく見つけたのが、コレでした。が、見てみると、音声なし! まさしく“ノーコメント”。

「AL jazeera Listening Post」
(http://english.aljazeera.net/programmes/listeningpost/)
カタールの衛星放送局「アルジャジーラ」が、英語版のニュース番組を配信していました。中東情勢だけでなく、世界各地の話題を扱っています。

「Mosaic News」
(http://www.linktv.org/mosaic)
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ヨーロッパの他、UAEやレバノンなど、中東各国の放送局も連携しているようで、各放送局のニュースが見られます。イランの女性キャスターはヒジャーブ(スカーフ)で頭を覆い隠していました。イスラムな雰囲気が味わえます。
以上、いろいろ試した結果、一番のコンテンツは以下でした。

「NW English News」
(http://www.nhk.or.jp/daily/english/)
NHKニュースの完全英語バージョンです。世界のニュースを駆けめぐってきましたが、最終的には渋谷に戻ってきてしまいました。
NHKはビデオポッドキャストではないのですが、日本に関するニュースなので、単語で何となく意味が分かります。結局、海外のニュースだと、映像を見ても、意味が分かりにくく、モチベーションが保ちにくい、と感じました。

ということで、NHKを基本に、海外のものをパラパラ見る生活を1カ月程度送ったのですが、早くも飽きてきた…。そこで、別の分野の英語ポッドキャストを探し始めました。次回に続きます。


ライバルの製品名言っちゃいました!

インタビューでは、気持ちよく相手に話してもらう雰囲気づくりが大切ですが、時には、そんな雰囲気を台無しにするミスを犯してしまうことがあります。典型は取材相手の名前や社名や製品名を間違えたりした時。また、ライバル社のサービスや製品と混同したり、製造していると知らずにライバル社を誉めてしまうという恐ろしいミスもあります。
今、考えても青ざめるのは、さかのぼること数十年前。某家電メーカーの消費研究所の所長さんに、ライフスタイルと家電のデザインや色の変化についてお話を伺った時のことです。所長さんは、論客としても有名な方だったので、あらかじめ論文やインタビュー記事などを念入りに読み、準備万端(のつもり!)で臨みました。
私:「お話をテープにとっていいですか?」
当時はICレコーダーはまだありません。
私は、テープレコーダーを前に置きました。
所長:「それは、何ですか?」
私:「は? ウォークマンですよ!!」
当時はウォークマンの全盛時代でしたが、所長さんは、かなりの年輩。恐らく、録音機能つきのウォークマンを知らないのでしょう。
「このマイクを使えばステレオで録音できるんですよ。カセットテープのケースにマイクをはさんで固定させてるのは、けっこういいアイデアでしょ?」
私は、自慢の真っ赤なウォークマンを見せながら、一生懸命説明してあげました。
所長:「……」。
そのまま滞りなく取材は終わったのですが…。
後日、テープ起こしをしている時に、ふと気づきました。
よく考えれば、家電メーカーの研究所の所長がウォークマンを知らないはずはありません。
「それは、何ですか?」=「ほほう。それはソニーさんの製品ですな…」という意味に違いありません。本来なら、「いつもは御社の製品を使っているのですが、今日は、たまたま調子が悪くてソニーさんのを使ってるんですよ(笑)」などと応えるべきだったのに、ウォークマンの説明をトクトクとしてしまいました。
う~~~~。恥ずかしい! 研究所ということばにひっぱられて、メーカーだということをすっかり忘れていました。
このようなミスを防ぐためには、下調べをしっかりするしかありません。取材とは直接関係がなくても、関連会社、広告、業績、ヒット商品などをきっちり調べることで、新情報はもちろん、忘れていた情報を思い出すこともあります。思いこみも訂正できるはずです。当然、今では、ライバル社を誉めるような大失態はなくなりましたが……。
ミスタードーナッツとダンキンドーナッツの言い間違え、小諸そばのメニューと富士そばのメニューの混同といった思いこみと勘違いは、なかなか無くなりません。まだまだ下調べが足りないようです。決して、年のせいではありません。
■今回の失格言
『気をつけよう思いこみと勘違い』