『ビジネスモデルの参考書』3冊目です。
こんばんわ、箱田です。
先日発売された『図解&事例で学ぶ ビジネスモデルの教科書』
(監修:池本正純、著:カデナクリエイト、発行:マイナビ)
本書のコンセプトの一つは「事例で学ぶ」ということでした。
いくらロジカルにビジネスモデルの仕組みを解説しても、身近な会社やサービスが見えなければ、どうにもピンとこない…ということはあるもの。
「”四つ打ちテクノ”の定義は分かった。けれど、具体的にどんな音なんだよ?」
「なるほど。そういうのが“萌え系“なのね。で、例えばどんな作品があるの?」
みたいな話です。
そのため、本書で紹介するユニークなビジネスモデルを実践している企業事例を多数ピックアップ。
したわけですが、企画段階で、真っ先に「ココは取り上げよう!」と決めた事例の一つがLINEでした。
言うまでもなく、全世界で3億人のユーザーを持つコミュニケーションアプリ。
感情豊かな「スタンプ」と呼ばれる大きなイラストアイコンで、友だち同士がチャットできる新しさと、アドレス帳に登録された携帯電話をひもづけして繋がれる仕組みが大きな特徴です。
私も、個人的に嫁さんとの連絡ツールとして愛用しております。
「これから帰ります!」(私)
↓
スタンプ(嫁)
↓
「スーパーにいますが、なんかいるものありますか?」(私)
↓
スタンプ(嫁)
↓
「今日、こんなおもしろいことがあったよ。あのさ…」(私)
↓
スタンプ(嫁)
とまあ、こんな感じで、わずらわしい相手とのコミュニケーションを、スタンプひとおしで済ますことができる、という素晴らしいアプリです。
あれ……?
このLINEがどのようなビジネスモデルなのかといえば、「マルチサイドプラットフォーム」、さらに「O2O」。
まさしく、本書でとりあげた代表的なモデルの実践者だったわけですよ。
それを教えてくれ、さらにLINEが急激に人気を博した背景、さらには未来像まで見せてくれた参考書が、こちらでした。
アルファブロガーとして知られるコグレマサトさんと、ジャーナリストのまつもとあつしさんが共著した新書です。
副題にあるとおり、「なぜ若者たちは(LINEの)無料通話&メールに飛びついたのか?」を、その歴史からマーケットの背景、さらに利用者や関係者へのインタビューをはさみこみながら、丁寧かつシンプルに教えてくれています。
LINEのビジネスに興味を持つ人はもちろん、日頃、私以外の人々にはびっしりと文章も送っているハードユーザーな我が嫁さんにも薦めたい、参考書であります。
LINEで薦めても、スタンプが一つ送られてくるだけだろうけど。