第7回 イケないモノ、見られちゃいました。

前回、下調べについて触れましたが、さらに補足すると、インタビューの時、取材相手が本を書いている場合は、事前に読むだけでなく、取材中、机の上に置くようにしています。
そうすれば、取材相手に「予備知識がある」「コンテクストは共有されている」ことが伝わるので、話がスムーズに進むし、著書の内容よりも突っ込んだ話をしてもらいやすくなります。
また、「本を買った」という事実が心の距離を縮める効果も見逃せません。
これは僕に限らず、同行する編集者の大半が実行しているので、業界の常識なのでしょう。

さて、本を机の上に置くこと自体は良いと思うのですが、
余計なことをしたせいで、取材の雰囲気が気まずくなったことがありました。

某誌の投資関係の記事で、ある評論家の先生を取材したときのことです。
この取材は、下調べの時点から、イヤなムードがたちこめていました。
「必勝の買い方」について書かれた著書を読んだのですが、何が何だかさっぱり分からない。
「僕の知識不足か?」と思ったのですが、担当編集者も「分かりませんね」。
結局、内容が薄く、肝心なことが書かれていないのです。
「この取材、期待できそうにないですね…」などと話していました。

で、当日。
当然ながら、本人に対しては、疑いのまなざしなど向けられません。
機嫌を損ねたら、聞けるものも聞けなくなります。
ご本人も、「この本、初心者向けに、けっこう分かりやすく書いたんだよね~」。
「ですよね~」というスタンスで、話を伺っていました。
ところが、取材途中に、予期せぬ出来事が。
「その話は、ココを見てもらうと分かるんだよな」と言うや否や、
先生が、私が机の上に置いた著書を手に取ったのです。
「あっ!」と思ったときには、もう遅かった。

普段、僕は本を読みながら、大事なところにアンダーラインを引いたり、感想を書き込んだりするタイプなのですが、この時は、内容の薄さに腹が立ち、ついついネガティブな感想を書きまくっていたのです。
たとえば、唐突に出てきた専門用語に対し、「は!?」と書いたり、
分かりやすくまとめた(とおぼしき)部分に「うーん…」「意味わからず」と書いたり…。

言い訳すると、机の上に載せるその他のものには、取材相手を不快にしない気配りをしていました。
たとえば、質問項目を印刷した紙やノートに、相手を否定するような書き込みはしませんし、相手の名前を書くときは必ず「様」「さん」をつけます。また、ICレコーダーの電池が途中で切れないよう、なるべく早めに変えています。
しかし、詰めが甘かった。

書き込みを見た時、先生の表情はとくに変わらず、思い過ごしかな? と思えたのですが、後日、この先生と、原稿確認の段階でちょっとモメました。
仕返しとばかりに、「これでは意味不明です」「何も分かっていませんね」。
…今後は、本の書き込みにも注意しなければ。

でも、書き込まないと、内容が頭に入っていかないのも事実。
正直、解決策が思い浮かんでいません。2冊買い? うーむ…避けたいところです。

今回の失格言
そもそも そんな人に アポとるな


有名IT企業のおしゃれなオフィス。意外な共通点は…

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人気ブログ『らばQ』にて「こんなところで働きたい…世界のクリエイティブなオフィスの写真いろいろ」と題した記事がアップされています。
あのTwitter社からFaceBook社、Google社まで、いまをときめくIT企業を中心にクリエイティブでオシャレなオフィス写真がこれでもかというほど紹介されています。いつかこんな素敵なオフィスで働いてみたいもんです。
ところで、Twitter社とGoogle社(スイス)には鹿の剥製(のようなもの)が壁に飾られているのが気になりました。勢いのある会社では壁に鹿の剥製を飾るのが流行りなのでしょうか?
Twitter社。
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Google社(スイス)
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「話題の企業になりたい!」というスタートアップ企業のみなさん、まずは壁に鹿の剥製(のようなもの)を飾るところから始めてみるというのはどうでしょうか?
[らばQ]こんなところで働きたい…世界のクリエイティブなオフィスの写真いろいろ
http://labaq.com/archives/51437473.html


中学生向けの「仕事案内書」。河合塾が編集・発行

社会人になってから、「若いときにもっといろいろな仕事を知っていれば」と思った方は多いのではないでしょうか。早い段階で仕事に対する視野を広げる取り組みが行われているようです。以下、朝日新聞より。

 様々な会社で働く技術者らにインタビューして、その仕事の中身や喜び、それまでの道のりを紹介した中学生向けの仕事案内書を河合塾が編集・発行した。経済産業省の委託事業で、タイトルは「はたらく人のやりがい・みちのりBOOK」。全国のすべての中学校にこの4月、1万3千部が配られた。
 仕事の魅力を子どもに伝えて進路選択に生かしてもらうことが必要だとして、経産省と河合塾が企業を絞り込みながらさまざまな仕事を選び、その会社の人事担当者と相談。実際に仕事を担っている技術者や担当者を紹介することで仕事の魅力を伝えようと計画した。
(中略)
 紹介された35人の仕事はさまざま。医薬品や医療機器、対人地雷除去機、人工衛星のシステム設計、文化財の修理作業、シャープペンシルの開発……。様々なことに携わる若手技術者のインタビューが掲載されている。
 たとえば、対人地雷除去機を開発した小松製作所の柳楽篤司さんは、地雷を取り除くマシンが通った後ろから地元の人たちがすぐに種をまいていき、半年後には一面にきれいなキャベツ畑ができる喜びを語っている。
 河合塾によると、本を読んだ中学生からは、さっそく「仕事の楽しさ、誇りが感じられてよかった」「仕事はお金を稼ぐものだと思っていました。それよりも自分にとってプラスになることがあることがわかりました」といった感想が寄せられたという。

具体的な内容はこちらのサイトで確認できるようです。
サイトを見ると、『本サイトは経済産業省の委託により、「キャリア教育と理系の魅力」の情報発信のために、学校法人河合塾が作成しました。』とあるので、冊子も将来の理系志望者の増加を狙ったものと思われます。たしかに技術系で活躍する方が表に出てくる機会は少ないので、このような情報発信はとても意味があることです。もっとも、いまは院生の就職難が深刻化しているのも事実。技術者を目指して理系に進んだけど仕事がない、では元も子もありません。こちらの問題も本格的な対応が望まれます。
[朝日新聞]仕事案内書 全中学に 河合塾が編集・発行
http://www.asahi.com/edu/news/TKY201004190135.html
わくわくキャッチ! ~はたらく人の「やりがい」「みちのり」BOOK公式サイト~
http://www.wakuwaku-catch.jp/


女性研修は上司の理解から 神戸

女性の就業率の低さに悩む神戸市が、6月から、民間企業を対象に、キャリアアップを目指す女性社員の研修プログラムを始めるそうです。その特徴は、女性社員だけでなく、上司も参加すること。以下・朝日新聞。

 女性の就業率を底上げし、企業の意思決定にかかわる管理職に登用される女性を増やそうと、市は県経営者協会、財団法人・ひょうご仕事と生活センターの協力を得て、研修プログラムを編み出した。女性社員を育成したくてもなかなかできないという中小企業の参加を主に想定している。
 研修は6~11月の計7回。「組織の中の個」を生かすにはどうすべきかや、プレゼンテーション能力を高める方法、ワークライフバランスの取り方などを大学教授や人材育成コンサルタントらから2~4時間ずつ学ぶ。対象は、3年以上の職歴があり、神戸市内に本社・支社・店舗がある企業・団体に勤務し、勤務先の推薦を受けられる女性。組織論をテーマにした初回と研修成果を発表する最終回は上司と一緒に受講する。

いくら女性社員が能力やモチベーションを高めても、上司に女性を活用する意識がなければ、宝の持ち腐れ。上司も参加させることで、活用意識を高めることが、この研修の狙いなのでしょう。何かを変えるには、当事者だけでなく、すべての関係者の教育が必要なのかもしれません。
[朝日新聞]女性社員研修に上司も 神戸市が新プログラム
http://mytown.asahi.com/hyogo/news.php?k_id=29000001004150004


漁師が船からツイッター。超新鮮な魚をネット販売!

ツイッターの「つぶやき」のみで割引セールを告知するファッション雑貨店。フォロワーを対象にして試食イベントを実施する飲食店。驚くほど素直な「つぶやき」を連呼、体を張ったブランディングを実施するソフトバンクの孫さん……。
ツイッターを、新たな市場開拓や広告・宣伝などに活かす企業や団体が増える中、こんなところも「つぶやき」を利用したビジネスをスタートさせました。以下「ITmedia」より。

「東京湾の船から直売始めました!!」──東京湾の船上から、漁師が捕ったばかりの魚をネット販売する試みが始まった。
横須賀市東部漁協横須賀支所の漁師による「東部漁協夕市会」の公式サイトで、東京湾の船上からその日の漁獲物を直販する。
同会の漁師が船上から毎朝、その日の目玉となる漁獲物を出品。ユーザーは写真や動画を見て魚を購入できる。配送は関東圏内が対象だが、午前9時まで注文すると、当日のうちに届くという。携帯電話向けサイトからも注文できる。
食卓に並ぶ魚は通常、地方の港で水揚げされ、中央市場を通して流通する。そのため東京の食卓に並ぶ際には、水揚げから1日以上経過していることが多い。「都会の消費者にも水揚げから12時間以内の新鮮な魚の段違いなおいしさを伝えたい」と同サービスをスタートした。
Twitterアカウント「@yoshieimaru」とも連携。漁の状況をリアルタイムにつぶやくとしている。

140文字で気軽に情報発信できることから、「情報の鮮度が高い」ことがツイッターのメリットの一つ。何より新鮮さが命の「鮮魚販売」にも活かしたわけです。試しに発注してみたいのはもちろん、新しい漁業のスタイルの一つとしても注目したいところ。
それにしても、先述のツイッターをチェックしてみると、当然のように朝4時台につぶやいているのが、やはりスゴい……。
[ITmedia]東京湾の船上から、漁師が魚をネット直販
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1004/16/news060.html
史上初! 漁師が東京湾の船上からインターネット販売!!
http://www.fuud.co.jp/20100416PR.pdf