【イノベーションの参考書・3】イノベーションに取り残される人々  『パラダイムの魔力』

こんにちは、竹内です。

日本で最もわかりやすいイノベーションの本を、と弊社のメンバー3人が執筆した『図解&事例で学ぶ イノベーションの教科書』。
図解&事例で学ぶイノベーションの教科書

さらに深く理解したくなった方にお勧めしたい参考書。第三弾は『パラダイムの魔力』をご紹介いたします。

『図解&事例で学ぶ イノベーションの教科書』では、「パラダイムシフトとは何か?」「いつ生まれるのか」「誰が生み出すのか」といったパラダイムシフトそのものの説明に終始しましたが、個人的には、『パラダイムの魔力』のユニークさは、なぜ、多くの人がイノベーションから取り残されてしまうのかという『敗者』の立場で描いていることにあると思っています。正直に言えば、イノベーションを起こす人たちは、どこか遠い世界の優秀な人たちに思えます。しかし、イノベーションから取り残されることについては、いつでもわが身。一生懸命努力しながら、いつのまにか取り残されていく人々の例は、他人事には思えません。

それでは、どうして取り残されてしまうのでしょうか。その理由がパラダイムシフト、つまり枠組みやルールが変化したからなのです。この変化を推し進めているのがイノベーションだと考えてよいでしょう。事務のやり方から、商品開発、大発明まで、様々なイノベーションのレベルがあり、あらゆり仕事で取り残される可能性があることも理解できます。

ところで、本書が出版された当時は、日本の製造業の強さは圧倒的。他の追随を許さない新しいパラダイムの創造者として、日本企業が頻繁に出てきます。しかし、今では、多くの日本企業が「取り残された側」の立場になっています。日本企業の変遷といった観点から読んでも、多くの発見があるはずです。


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takeuchi

takeuchi について

東京生まれ。西武百貨店勤務を経て株式会社カデナクリエイト設立。雑誌、社内報、単行本、webなど媒体問わず執筆。興味の中心は人事制度や社内教育だったが、最近は、インターンシップ、塾、学校など『教育』全般に広がっている。苦手は整理整頓。