良い仕事をするためには良い休暇が欠かせない。そんな哲学を体現するようなワークスタイルを標榜する方がスペインにいました。
世界的シェフ、フェラン・アドリア氏、47歳です。
フェラン氏は98年にフランスのミシュラン・ガイドで三つ星を取得し、イギリスの「レストラン」誌のランキングでも4年連続第1位に選ばれてきた超名店『エル・ブリ』のオーナー・シェフ。同店はバルセロナから150kmも離れていますが、店内のわずか45席を求め、年間50万件もの予約申込者が殺到する「世界一予約がとりづらい店」なのだとか。
その人気店を率いるフェラン氏が26日に「2013年から2年間の長期休業をとる」と発表しました。
「1日15働くのは難しい……」と、激務からくる疲労がその理由らしいですが、「休暇明けには心機一転して新たな料理を提供したい」ともコメント。
実は同店人気の秘密はオリジナリティに溢れた斬新なメニューで、そもそも年間半分は新メニューの研究のために閉店するストイックぶりで知られていました。なんだかんだで休暇の2年の間も密かに、じっくり新たな味づくりをしていそうな気もします。
復帰後のメニューも今から楽しみです。まあ、さらに席の予約は難しくなりそうですが……。まあ、個人的には、スペイン旅行のための休暇取得すら難しそうですが……。
[時事ドットコム]「世界一のレストラン」一時休業へ=シェフが12~13年に休暇
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010012700070
月別アーカイブ: 2010年1月
21世紀型デモ?「就活くたばれデモ」
100年に一度の大不況。未来が見えない中で、3年生からスタートする現在の就活スタイルは、企業にとっても学生にとっても負担です。
こんな現状に学生達が立ち上がりました。まず、昨年11月に、札幌で「就活くたばれデモ」が実施されました。それに刺激された東京の大学生が、1月23日に都内でデモを実施したそうです。
デモには、東京都内の大学生を中心に10数人の若者が参加した。ほとんどが男性で、女性は1人だけだった。午後2時半、銀座1丁目の公園を出発したデモ隊は、オフィスビルや店舗が建ち並ぶ外堀通りを北上。東京駅前にあるリクルート本社の前を通過して、日本橋までの約2キロを歩いた。
(中略)
きっかけは、ネット掲示板「2ちゃんねる」の大学生活板に「関東でも就活くたばれデモをやろう」と呼びかけるスレッドが立ったことだ。その後、だれでも自由にページを編集できる「WIKI(ウィキ)」や、見知らぬ人たちがネットで議論できる「Googleグループ」といったネットサービスを活用して、企画を煮詰めていった。
実際にデモに参加することで、沿道の人がもっと関心を持つように、見せ方に工夫も必要だと感じた人もいるようです。デモに参加する人だけではなく、遠く離れた人も広く受け入れ、冷静にネットで話しあい、企画をじっくりと煮詰めた上で、沿道の人たちに分かりやすく、また、関心を引くようなカタチで表現する…。実にスマート。これが21世紀型のデモなのかもしれません。かつての熱いリーダーの言葉に心が高揚して、勢いで大勢が参加したデモとは対照的です。
彼らが社会の中核に入ってきた時には、組織の動かし方、リーダーシップ、いいかえれば働き方そのものが大きく変わるかもしれませんね。
[J-CASTニュース]「就活くたばれデモ」東京でも開催 2ちゃんとグーグルが学生をつないだ
http://www.j-cast.com/2010/01/24058578.html
米国の「働きたい会社」
先日、「ビジネスマンがすすめる就職ランキング」をご紹介しましたが、米国では経済誌『FORTUNE』が恒例の「100 BEST COMPANIES TO WORK FOR(働きたい会社ベスト100)」を発表したようです。以下に、ベスト10を引用。
2 Edward Jones(証券会社)
3 Wegmans Food Markets(小売大手)
4 Google(検索サービス)
5 Nugget Market(食品スーパーマーケット)
6 DreamWorks Animation SKG(映画製作会社)
7 NetApp(ITサービス)
8 Boston Consulting Group(コンサルティング)
9 Qualcom(ソフトウェア)
10 Camden Property Trust(住宅デベロッパー)
1位のSASはソフトウェア大手。トップに輝いた理由は手厚い福利厚生にあるようです。記事によると、月410$までの保育手当、健康保険は会社が90%を負担、病欠による有給休暇は無制限。さらに、無料で利用できる病院、屋内プールつきの広大なジム、図書館といった施設も充実しています。いたれりつくせりですね。
もっとも、これには戦略的な理由があります。
もちろんSASは社員に対して慈善事業をやっているわけではない。ABCは次のように報道している:
Managers say that investment pays off with extremely low employee turnover that in turn reduces training costs.
SASはこれにより極めて低い離職率を達成し、社員の研修・訓練費用を節約しているという。実際、離職率はソフトウェア業界にして僅か2%だ。
ちなみに、日本の企業はランクインしておりませんでした。全てのランキングは以下のリンクからどうぞ。
[CNNMoney.com]100 BEST COMPANIES TO WORK FOR
http://money.cnn.com/magazines/fortune/bestcompanies/2010/full_list
【参考文献】
[経済学101]働きたい会社
http://rionaoki.net/2010/01/2902
第5回 全体像が掴める『マインドマップ風メモ術』 後編
さて、前回の続き、「マインドマップ風メモ術」についてご紹介しましょう。実物はこのように書いています。
すぎやまシステム動画.AVI
そもそもマインドマップとは、トニー・ブザンという人が発明したメモ術。
1枚の紙の真ん中にテーマを書き、そこから放射状にキーワードを書き連ねていきます。
実は、4年前から、「取材した後、内容を整理する」「原稿のラフ案を作る」といった時に、マインドマップを使っていました。ただ、僕の方法は、あくまで「マインドマップ風」。本家は、キーワードの書き連ね方などにルールがありますが、僕の場合は、単に「階層ごとに、放射状に書いていく」だけでした。こんな感じです。
しかし、自己流&いい加減でも、
「多くの事柄を1枚の紙にまとめられる」
「入り組んだ話の関係性が分かる」
「1枚で全体を俯瞰でき、モレやダブりなどを整理できる」
「つくっている過程で、頭が整理される」
といったマインドマップの効能は享受できました。
そこで、2年前に、「取材メモにも応用してみてはどうか」と考えたのです。キーワードを書き連ねていく方式なので、小さなスペースに多くの情報を詰め込めるし、速記性も高いはず、というわけですね。
とはいえ、取材中、話を聞きながら、1枚の紙にうまくまとめるのは、難しそう。そこで「マインドマップ風」を一層アレンジし、最終的には、次の形に落ち着きました。
まず、大原則は、以下の4つです。
1.複数ページに書き分ける(ただし、俯瞰しやすいよう、極力少ない枚数に収める)
2.キーワードだけを書いておく(が、一文くらいまでならOK)
3.上位階層を左端に書き、そこから右や下に、下位の階層を展開していく
4.雑談とおもわれるものは、右端に小さく書く
が、難しいです。とくに3と4。
「階層分けを瞬時にしにくい内容で、とりあえず書いておいた」
「雑談だと思ったら、核心をつく話だった(逆もあり)」
などが、どうしても発生するのです。
そこで、取材中、次の対応を心がけたら、だいぶ整理できるようになりました。
●出発地点が分かるように、第2階層に★印をつけておく
●目立つように、重要そうなキーワードに、◎印や赤丸をつけておく
●ブロックごとに、線で仕分けする
その結果、以下のような効果が!
◎全体を俯瞰でき、大事なポイントを抜き出しやすい
◎取材数日後に見ても、内容を思い出せる
◎テープを聞き返さなくても、取材内容の大半が分かる
◎大量に書き込む割に、手がつかれにくい
◎1冊のノートに20~30回分の取材内容を書き込め、持ち運びやすい
以上では、取材メモを例に取り上げていますが、どの仕事にも応用が利くと思います。現に、僕は、打ち合わせのメモもこの方式でとっています。
ただ、難点をあげれば、「他人に見せても、まったく理解してもらえないこと」。
先日、結婚式2次会の幹事をした時に、マインドマップ風メモを書き、
もう一人の幹事に、つい無造作に渡したら、「分かるか、こんなもん」と突き返されました。正式な書き方をしたマインドマップなら分かってもらえるのでしょうが、僕のいい加減な方式ではムリですね…。
でも、自分だけの理解を深めるには、非常におすすめの方法ですよ!
人気バイトは「新聞配達」。その理由は?
再来した就職氷河期でアルバイターが増加するなか、株式会社インテリジェンスが運営するアルバイト情報サイトの「an」が気になるデータを発表しました。
同社はユーザーの6割がアルバイターという「anレギュラー」のフリーワード検索機能から、検索頻度の高かったワードの2008年と2009年の年間ランキングを比較して発表。言うまでもなく、検索ワードには求職者たちが何を求めて仕事を探しているかがダイレクトに反映されるため、彼らのニーズや意識の変化が如実に現れた結果となりました。
注目は2008年に8位だった「新聞」が1位に上昇し、2位には「寮」がランクインしていることでしょう。これを同社では「『住居ニーズ』系仕事探し」の傾向が強まったと分析しています。住居確保や家賃抑制を目的に、寮完備で募集していることが多い新聞配達の仕事に注目が集まっているようです。
新卒採用の場面でも福利厚生の充実度を重視する学生が多いようですが、不況の影響でアルバイト探しでも福利厚生を重視する傾向が強まっているのかもしれません。
[News2U.net]仕事探しは「憧れ」から「堅実」「現実」へ
2010年春採用 求職者の“今”を知る
http://www.news2u.net/releases/63461